

こんにちは!町野皮ふ科のまめたです。
今回は、円形脱毛症の内服治療薬「オルミエント」と「リットフーロ」についてのご紹介です。
何らかの誘因によって免疫異常が起きると、毛根への攻撃信号を伝えるサイトカインという伝達物質が過剰に産生されてしまいます。それによって免疫細胞が毛根を攻撃してしまうことで毛の成長が阻害され、毛が抜けてしまい円形脱毛症が起こります。

(自己免疫疾患プラスHPより)
オルミエント、リットフーロはJACK(ジャック)阻害薬というお薬で、この攻撃に関与するサイトカインの働きを抑えることで免疫細胞による毛根への攻撃を起こさないようにします。
これらのお薬は、頭部全体の50%以上に脱毛があり、6か月以上自然に発毛がみられない重症の場合に内服を開始することができます。

オルミエント
・15歳以上の方に適応
・効果は3ヶ月程度で出ることが期待できます。最重症の方を含めた臨床試験では服用36週目時点で約35%の患者さんが脱毛面積20%以下に改善しました。
・薬価
4mgで1錠あたり4,820円
健康保険が適用され、3割負担の場合、4週間分で約44,270円となります。
診察料や検査費用など合計し、最初の月の自己負担額は50,000円前後が目安です。
その後は検査費用などの金額が下がり、お薬代と、一般的な診察料となります。
また、後ほど医療費助成制度のお話しもしているのでご覧ください。

リットフーロ
こちらも重症の円形脱毛症の治療に使われます。
・12歳以上の方に適応
・2023年9月に発売された、新しいお薬です。
・こちらも効果は3ヶ月程度で出ることが期待できます。最重症の方を含めた臨床試験では服用48週目時点で約43%の患者さんが脱毛面積20%以下に改善しました。
・薬価
1カプセルあたり約5,584円
こちらも健康保険が適用され、3割負担の場合、4週間分で約52,221円となります。診察料や検査費用を加え、最初の月の自己負担額は60,000円弱が目安となります。
内服にあたって
・どちらも1日1回、1錠の飲み薬です。服薬のタイミングに制限はありません。生活スタイルに合った時間で飲んでいただくことが可能です。飲み忘れを防ぐために、同じ時間に飲むとよいでしょう。
・投与前に血液検査と胸部X線検査(レントゲン)が必要になります。血液検査は当院で行います。X線は3ヶ月以内の結果をお持ちの場合はご持参ください。ない場合はX線撮影ができる医療機関へ紹介状をお出しします。
・まれにですが、肝機能障害や、免疫を抑制させるため感染症のリスクがあり、定期的な血液検査が必要です。
まず内服開始1ヶ月後、3ヶ月後、その後は6ヶ月ごとに採血をします。
・免疫抑制があるため、服用中は原則として生ワクチンの投与ができません。生ワクチンは麻疹(はしか)、風疹、水痘、またインフルエンザの経鼻予防接種薬フルミストなども対象です。何か予防接種を受ける際は、必ず医療機関に服用中であることをお伝えください。
・妊娠中または妊娠の可能性がある方は服用できません。最終服用から1カ月間は避妊が必要です。また、授乳も避ける必要があります。
医療費助成制度
オルミエントやリットフーロは自己負担額の大きいお薬になります。患者さんは助成制度を利用できる可能性があります。
【高額療養費制度】
医療機関や薬局の窓口で支払った1か月の医療費が、ある一定額を超えた場合にその超えた分の金額が支給される制度です。
■世帯合算:同一の医療保険に加入する家族は、自己負担額を合算して申請する事ができます。
■多数回該当:直近の12か月間に、同じ健康保険に加入している家族間(同一世帯)で、高額療養費の支給を3回以上受けている場合、4回目から自己負担限度額がさらに低くなります。
【医療費控除】
1年間にかかった医療費の総額が10万円を超えた場合、確定申告の際の手続きを行うことで、税金の一部が減額される制度です。
【付加給付】
企業などの健康保険組合や共済組合によって、独自の給付制度を設けている場合があります。一定額を超えた分が付加金として給付されます。
こちらの資料もあわせてご覧ください(*^^*)
(abbvie社作成)
円形脱毛症はなかなか症状が改善せず、悩まれている方も多くいらっしゃると思います。円形脱毛症治療の新たな選択肢として、内服治療も視野に入れてみてください。
光線療法なども扱っておりますので、脱毛の症状があるかも?と気になる方、治療していたけれどなかなか効果が出ないと悩んでいる方、ぜひ一度診察にお越しください。
なにか疑問点や不安なことがあれば、お気軽に質問してくださいね。
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