

こんにちは!町野皮ふ科のまめたです(*‘ω‘ *)
今回は、当院でも受診理由の多いニキビとその治療法についてご紹介します。
一言にニキビといっても、その進行度合いで症状は異なります。
①面皰(めんぽう):初期のニキビ

毛穴の出口付近の角層が厚くなるなどして、分泌された皮脂が外に出られなくなると、毛穴がぽつっと膨らんで白く見えます。これが「白ニキビ」の状態です。角質が溜まったり、皮脂が酸化したりすると黒く見えて「黒ニキビ」になります。ニキビができ始める、中学生のおでこによくみられます。
②丘疹(きゅうしん):段階が進んだニキビ

皮脂が毛穴の中にたまると、皮脂が大好物のアクネ菌も増えます。免疫の反応が起こると、皮膚が赤く盛り上がって炎症を起こします。ぶつぶつと皮膚が丘のように盛り上がることを丘疹と呼びます。いわゆる「赤ニキビ」です。
ニキビがひどい人は、通常の人に比べて過剰な免疫反応が起こっているため、この過剰な免疫反応を抑えることも重要です。
③膿疱(のうほう):かなりひどく進行したニキビ

毛穴の壁が破れて、炎症が周囲まで広がってしまった状態です。アクネ菌もさらに増えており、膿(うみ)もたまります。「黄ニキビ」と言うこともあります。
ニキビが治ったあとも、色素沈着やニキビ痕ができやすくなります。
ニキビ痕の治療は難しい場合が多いため、そもそも膿疱にさせないように早めの治療が大切です。
ニキビ治療のお薬について
当院では様々なお薬を取り扱っています!
【塗り薬】








抗菌・抗炎症作用・ピーリング作用などを含むお薬もあり、きちんと診察のうえでニキビの状態や現在の段階に応じて医師が処方を決定します。
当院では左上のデュアックというお薬からスタートすることが多いです。
一部の塗り薬はある程度刺激があり、患者さんによっては肌が荒れてしまったり、使用感が辛かったりする場合もあります。お薬を上手に使うために保湿剤を併用して乾燥・ヒリヒリを抑えたり、場合によっては炎症を抑える薬を一緒に処方することもあります。
ニキビのお薬は工夫して使用することで、肌荒れを防いでより良い効果を出すことができます。ただ、明らかに合わないお薬がある場合は別の治療法をご提案いたします。診療中遠慮せずおっしゃってくださいね。
【飲み薬】
❀ビブラマイシン(内服抗菌薬)
アクネ菌を抑える作用だけではなく、過剰な免疫反応を抑える働きもあります。
主に中等以上の症状が出ている時に塗り薬と併用して処方されます。ニキビのガイドラインでも推奨されている飲み薬です。

❀柴苓湯(さいれいとう)
ニキビ痕の赤みを抑える働きがある漢方薬です。特に顎回りのニキビが目立つ場合に使うことがあります。数カ月飲むことでニキビの赤みを抑え、痕を残さないようにしていきます。
そのほか、十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)、桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)などの漢方もあります。

【自費診療について】
ニキビ治療は基本的に「保険診療」の範囲内で進めていきますが、ニキビの重症度によっては治療効果に限界がある場合があります。また、より綺麗に治したい場合は自費診療の方が得意な分野になります。
その場合は患者さんのご要望を最大限優先しながら、自費診療のご提案もさせていただきます。
❀アクネトレント(イソトレチノイン)

ビタミンAの一種で、皮脂の分泌を抑え、アクネ菌に対しての抗菌作用、抗炎症作用があり、その効果が強いため重症ニキビ改善に効果が期待できます。国際的なニキビ治療のガイドラインでは重症ニキビの第一選択治療ですが、日本では未承認の治療薬であるため自費診療となります。
個人輸入は禁止されていますが、医師の責任の元で輸入し患者さんに処方することは問題ありません。
ただし、重大な副作用の一つに、妊娠されている方が服用すると流産や胎児の奇形を引き起こす危険があるため、医師の指示に従って服用する必要があります。
その他にも注意点がありますので、説明内容を守り注意して使用してください。
処方前の採血検査や、内服後も定期的な採血検査が必要です。
アクネトレントは、効果が現れるまで少し時間が必要です。最初の数週間は逆に症状が悪化することもありますが、2,3ヶ月継続することでニキビの改善がみられます。
アクネトレントについて詳しくご紹介した過去ブログはこちらから☆
アクネトレントを使う患者さんも多くなってきました。使用することで多くの患者さんが効果を実感しています。
ただ、自費診療となり、価格も安くはなかったため、オススメしにくいのが難点でした。
今回、納入先を見直し、患者さんにより使っていただきやすくするため、アクネトレントの価格を大幅に値下げすることにしました!
新価格は以下の通りです。
(旧価格)アクネトレント 20㎎(30日分) 19,800円(税込)
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(新価格)アクネトレント 20㎎(30日分) 12,800円(税込)
2025年11月4日より
4ヶ月程度内服することを考えると、3万円ほど安くなっています。金額がネックになっていた方も、この機会に検討してみてはいかがでしょうか?
❀このほかにも、ニキビやニキビ痕の治療に様々な自費診療をご用意しております。
詳しくはこちらをご覧ください(^^)/
日本では、ニキビを経験する人のうち10%しか病院に行かないという話もあります。市販薬とは使っているお薬の成分が全く異なるため、ニキビは皮膚科がオススメです。
ニキビは治療でちゃんと治せる病気です!当院では、出来始めの小さなニキビで来院していただいて大丈夫です!
「この程度で受診していいのかな?」「これってニキビなのかな?」小さな疑問、なんでもかまいません!お気軽に診察にいらしてくださいね(*´ω`*)
10月の勉強会の様子
10/8には、乾癬やアトピー性皮膚炎の治療薬を取り扱う日本イーライリリーさんより勉強会がありました。
乾癬治療の注射薬としてトルツ、内服薬としてオルミエント、アトピー性皮膚炎治療の注射薬としてイブグリースについての内容でした。
副作用など注意点もありますが、正しく使うことでより高い治療効果を見込むことのできるお薬になるため、医師の判断と患者さんのご希望のもとで使っていきます。
これらの疾患で悩まれている方、ご興味のある方、不安なことがある方、些細なことでかまいません。いつでも当院にご相談ください(*´ω`*)


