

こんにちは。町野皮ふ科のとりえむです。
今回は子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)のシルガード9についてご案内します。
HPVとはヒトパピローマウイルスのことで、男女ともに多くの人が感染しているウイルスです。
女性の84.6%、男性の91.3%の人が一生で一度はHPVに感染すると言われています。
主に性行為で感染し、多くの場合には自分の免疫の力で一時的なもので終わります。しかし免疫がうまく働かず長い間感染が続いた場合には癌になることがあります。
今まで当院では女性の方が主にHPVワクチンを接種していました。
2025年8月からHPVワクチンのシルガード9が男性にも使うことを国が承認し、当院でも男性に自己負担で接種できるようになりました。
男性には関係のないワクチンと思っている方も多いとおまいますが、そうではありません。
男性でもHPVウイルスによってかかる病気があります。
主にあげられるものが、『咽頭がん(特に中咽頭がん)』・『肛門がん』・『性器のイボ(尖圭コンジローマ)』等になります。
特にオーラルセックスでHPVが感染して生じる中咽頭がんは以前に比べると、発症のリスクが年々増加していると言われています。
HPVは性行為で感染するウイルスなので、その前に接種しておくのがおすすめです。
ただ大人の男性の方でもHPVワクチンを打っても意味があります。
すでに感染しているHPVを消退させる効果もあったと報告されています。
そして、男性がワクチン接種による感染予防をすることで、性行為によるHPV感染からパートナーを守り、子宮頸がんの予防にもつながります。
男性の方は、当院でのワクチン接種は自己負担(公費適用外)になりますが、
9歳以上の方でしたら接種可能です。
~接種間隔~
・15歳未満・・・・2回接種
1回目接種から6~12カ月間隔をあけて2回目の接種となります。
・15歳以上~・・・・・・・・・・・・・通常3回接種
1回目接種から2カ月後に2回目接種。1回目接種から6カ月後に3回目の接種となります。
料金: 1回 ¥33,000(税込)
また、小学6年生~高校1年生の女性の方は、引き続き無料(全額公費負担)で接種することができます。
子宮頸がんは毎年約10,000人の方が診断され、約3,000人の方がなくなっています。ワクチン接種をすることで予防ができます。
HPVワクチンは男性も女性も打つことで癌の発生リスクを下げることができます。インフルエンザなどの一時的な効果が期待できるわけではありませんが、長い間命を守ってくれるワクチンです。
男性の方も女性の方もこの機会に接種を考えてみてください。
ご希望の方は予約不要です。受付時間内に窓口へお声がけください。
ちょうど今日の新聞にもHPVワクチンが取り上げられていました。



