シミとは

シミは大きく分けて老人性色素斑、肝班、雀卵班、炎症後色素沈着、後天性真皮メラノサイトーシスの5種類に分けられます。
シミは大きく分けて老人性色素斑、肝班、雀卵班、炎症後色素沈着、後天性真皮メラノサイトーシスの5種類に分けられます。
1つ目は老人性色素斑です。
シミのうちで一番多いもので、これはお年と共にでき、最初は5mmくらいのシミですが段々大きくなっていきます。紫外線に当たるとよりでやすくなります。表面が盛り上がってくると脂漏性角化症(イボ)というものになっていきます。
2つ目は肝班です。
肝班用の飲むお薬がでたりCMなどで取り上げられたりして有名ですが、老人性色素班よりも割合としては、少ないです。老人性色素班と違って一つひとつが大きく、左右対称のことが多く見られます。頬骨の上や、目の周りに多くできます。盛り上がりのないベタっとしたシミに見えるかもしれません。
原因は紫外線ももちろんですが、力を入れて顔を洗ったりするなど日常生活の習慣でも悪くなったりします。
3つ目は雀卵班です。
これはいわゆるそばかすのことで、頬に小さくパラパラとできます。そばかすがどんどん大きくなって1cmを超えるということはありません。子供の頃や、思春期の頃からでき、色素細胞の異常で起こるものです。
4つ目は炎症後色素沈着です。
傷やかぶれの痕など皮膚に炎症が起こった後に色がついてしまうものです。そのため大きさは様々です。紫外線に当たると色が濃くなります。
5つ目は後天性真皮メラノサイトーシスです
目の下辺りにでき、ほかのシミに比べて少し青みがかった色をしています。ただ薄い茶色のことがあるので、老人性色素班などと見分けるのが難しいかもしれません。
メラノサイトという色を作る細胞の異常によるものです。生まれつきあるようなアザの仲間です。アザの仲間ではありますが、後天性という言葉からもあるように、大人になってから出てくる人も少なくありません。
上の5つのシミはそれぞれ悪性になることはありませんが、非常にまれですが悪性のシミが隠れていることもあります。
代表的なものとしては、悪性黒色腫いわゆるほくろのガンがあります。当院でシミの治療を行う場合にはこのようなさまざまなシミがあるという事を念頭において、お肌の状態を確認して治療していきます。
一般的にシミへの治療は美容目的になるので、保険外診療になり健康保険証を使っての診療ではなく自費になります。
保険診療と美容外来を受ける方は、保険診療分のお会計と美容外来分のお会計が必要になります。
初診時に治療の効果を確認するため写真を撮ります。肌の状態を確認するのでノーメイクでお越しいただくか、こちらでお化粧を落としていただく場合があります。(光線治療室で洗顔は可能です。ご希望の方はお声掛けください)
シミの状態をよく診るためにダーモスコピーという光を当てて拡大する機器を使用することもあります。
当院ではレーザーの治療は行っていません。クリームで治していくという治療になります。
治療としてはトレチノイン、ハイドロキノンが基本となり2ヶ月を目安に継続していただきます。より効果を求める場合は内服治療も同時に行っていきます。一般的な市販の美白剤と比べても効果は高いです。
使用すると薬の反応で塗り始めの数日~1,2週間で赤みや、かさつきなどの症状が出ることがあります。これは効果の裏返しでもありますので、赤みが気になる場合は使用回数を減らしたりして試してみてください。
飲むお薬としては、美白効果のあるトラネキサム酸錠やビタミンCのシナール錠があります。
シミのある皮膚を薄くしてメラニンの排出を促します。トレチノインは2ヶ月間使用したらその後は肌を休ませるためにお休みします。この期間はアスタキサンチンジェルの使用をおすすめしています。これは紫外線などに発生する活性酸素を強力に消去する成分が入っています。その抗酸化力は非常に高くビタミンCの6千倍、コエンザイムQ10の約8百倍でアンチエイジングをサポートしてくれる成分です。
※トレチノインは妊娠中・授乳中の方は使用できませんのでご注意ください。
シミの原因であるメラニンの産生を抑える効果があります。ハイドロキノンによる赤みの場合はかぶれのことがあるので、この場合は使用を中止し、受診してください。治療中は紫外線を避けてください。日焼けをすると赤みが取れずにそのまま残ってしまったり、かえってシミが増えることがあります。
美容外来初回の方は初診料が2,000円です。その後は相談のみで処方がない場合でも再診料として1,000円が必要になります。
<基本美白おすすめセット> 5,000円
(シミ治療の基本となる2種類のクリームです)
・トレチノインクリーム 3,000円
・ハイドロキノンクリーム 2,000円
<基本美白+化粧水セット> 9,500円
・トレチノインクリーム
・ハイドロキノンクリーム
・トラネキサム酸ローション
各4,500円
<基本美白+化粧水+保湿セット> 13,500円
・トレチノインクリーム
・ハイドロキノンクリーム
・トラネキサム酸ローション
・セルニューモイスチュアローションEX
各4,000円
<美白総合セット> 18,000円
・トレチノインクリーム
・ハイドロキノンクリーム
・トラネキサム酸ローション
・セルニューモイスチュアローション
・セルニューホワイトエッセンス
各4,500円
<内服>
・トラネキサム酸錠 30日分 3,000円
・シナール錠 30日分 2,500円
シミを防ぐために大切なことはこすらないことです。
・顔をグイグイ力を入れて洗う
・水気をゴシゴシタオルで拭く
・化粧水、乳液などすり込むようにこすって塗る
・シミの上をマッサージする
これらはシミが増える原因になっているかもしれません。
シミはこする、力をかける、触ると確実に増えていきます。これは紫外線を避けるのと同じくらい大切なことですが、多くの方が気づいていないことのひとつです。
顔を洗うときは泡立てた泡をつぶさないように優しく、手が顔に触れるか触れないかで少し手を浮かせて洗うのがおすすめです。
化粧水や乳液でローションタイプのものは、顔に乗せるようなつもりで、手の平で包み込んでいくのが良いと思います。
クリームタイプのものは手の平で塗ろうとすると力が入ってしまうので、1,2本の指先で優しく伸ばしてください。
これは日焼け止めを塗るときも同じです。
紫外線は確実にシミを濃くしてしまうので日焼け止めを塗ったり、帽子をかぶるなどして紫外線を防いでください。
効果はありますがトレチノインと一緒に使うとより効果的です。当院のシミ治療ではトレチノインとハイドロキノンを一緒に使うことを強くおすすめしています。
トレチノインは皮膚を薄くして再生を促すので、小じわへの効果も期待できます。ただし、小じわへの治療は半年以上続ける必要があります。ただし、あまり広い範囲に塗ると顔がはれたり赤みが強く出たりするので注意してください。
当院で取り扱っているハイドロキノンの濃度は4%のものです。トレチノインは0,05%と0,1%のものがあり。初めての方は通常0,05%から始めます。
トレチノインを塗りはじめの2週間は赤みやかさつきがでることがあります。そのため、大事なイベントがある1~2ヶ月は積極的なしみ治療はおすすめしていません。イベント前でシミが気になる場合は時間的余裕をもっての治療のスタートをおすすめします。
保険診療と同時に行うことは可能です。ご希望の方は診察時にスタッフにお声掛けください。