虫刺され|町野皮ふ科|坂戸市にっさい花みず木の皮膚科

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虫刺され

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虫刺されとは

虫刺されとは虫が血を吸ったり、身を守るために刺したり、噛んだりによっておこる皮膚の症状のことです。

 

最もよく知られているのが血を吸う蚊ですが、同じようにダニやノミ、トコジラミなどが血を吸う虫です。

これらの虫が血を吸う際には、吸った血が固まらないようにするために唾液のような物質を皮膚の中に注入します。この唾液のような物質を皮膚に入れることで血を吸いやすくなるのです。私たちの体にとってこの唾液のような物質は異物なので、その異物に対して免疫が反応してアレルギーの変化がおこり赤く腫れ、かゆくなってきます。ちなみに唾液のような物質は皮膚に対する刺激はほとんどないので、血を吸われている時の痛みはまずありません。

 

血を吸う以外でおこる虫刺されにはハチやムカデ、クモやアリがあります。身を守るために毒成分を皮膚に注入することでおこります。これらの毒成分も同じようにアレルギーの反応がおこって炎症が生じますが、それだけではなく皮膚には刺激がある成分なので、刺されたり、噛まれたりした際に痛みをともないます。

腫れ

私たちが一番よく刺されるのは蚊ですが蚊に刺されて腫れるのは、先ほどふれたように蚊の唾液成分に対するアレルギーの反応によるものです。アレルギーの反応は初めて刺された場合や、もしくはまだ数回目の反応であると皮膚の変化が乏しいこともあります。そのため、生まれて初めて蚊に刺されるような赤ちゃんだと刺されてもあまり腫れません。免疫が反応してくる2歳や3歳になってくるとより強く腫れてきます。

 

虫刺されは免疫の反応なので何年にもわたって何回も何回も刺され続けると、その反応に慣れて弱くなってくることがあります。お年寄りで蚊に刺されてもあまり腫れないことがあるのはそのためです。

免疫の反応は人によっても違うので、実は同じように刺されていてもある人だけが腫れるので、その人だけが刺されているように見えるかもしれません。

虫刺されの種類

  • それぞれの虫刺されについて述べていきます。

    まずは圧倒的に刺される頻度が多い蚊です。蚊はメスだけが刺します。外で主に刺されるのは黒白のヒトスジシマカ(俗にヤブカ)といわれるものです。夜間、特に家の中で刺されることが多いのが茶色い大きなアカイエカという蚊です。アカイエカは暗くならないと動き出さないこともあるので、日中は物陰に潜んでいます。夜になって枕元に飛んできてイライラするかもしれません。ヤブカは主に暑い時期、アカイエカは夏もいますが春先や秋口にも見られます。刺される場所は洋服に覆われていない露出した場所です。一匹の蚊が3ヵ所4ヵ所以上も刺すこともあります。部屋の中でそんなにたくさんの蚊が見つからないのに、朝起きたらたくさん刺されているのはそのためです。刺されてもすぐには腫れず1日、2日経ってから腫れることもあるので、どこで刺されたか分からないこともあるかもしれません。

  • ブユ(ブヨ、ブト)

    蚊以外で当院の周りで刺されることが多い虫としてブユ(ブヨ、ブト)があります。春から秋にかけての朝や夕方に特にひざ下を刺されることが多いようです。部活動中に何人も刺されるということもあるかもしれません。

    蚊と比べてより赤みや腫れが強く、かゆみも比較的長く続いてひざ下に虫刺され痕として茶色い盛り上がりが残ってしまうこともあります。ブユは蚊と違って皮膚を小さく傷つけてしみでてきた血を吸うので、刺し口の真ん中に小さな点状の出血点が時に見られます。

  • ダニ、ノミ

    次はダニやノミについてです。ダニでは特にイエダニが問題となります。イエダニはネズミに寄生するこが多いので、天井や床下にネズミの巣や死骸がないか注意が必要です。皮膚の柔らかい所を好んで刺すので衣類に覆われる場所で虫刺されがある場合はダニによるものかもしれません。

    虫刺されの原因となるノミのほとんどはネコノミで、ネコだけでなくイヌにも寄生します。ノミは刺す場合ほとんどがひざ下です。地面にいるノミがピョンピョンと飛び跳ねて皮膚を刺すことが多いからです。刺された場所が水ぶくれになることがあります。

  • その他

    ダニやノミ以外に家の中で刺される虫として、頻度は少ないですがトコジラミ(ナンキンムシ)があります。夜になると活動する虫なので、夜間出てきて洋服で覆われていない場所を刺します。蚊も全くいないのに夜の間にたくさんの刺された痕があればトコジラミかもしれません。ただ実際は刺される割合はとても少ない虫です。

     

    その他に人を刺す虫にはアブやヌカカ、ハチ、マダニなどがいます。刺すとは違いますが、ムカデや毛虫(チャドクガ、イラガ)による皮膚の症状も比較的よく見られます。

町野皮ふ科のこだわり

  • 1
    よくある虫刺されであっても、しっかり症状をみて確認します。
  • 2
    市販薬よりも効果的な治療を心がけています。
  • 3
    必要に応じて飲む薬も処方し、つらいかゆみが長引かないようにします。

診察・検査について

  • 診察

    刺された所を出して見せていただき確認していきます。いつ刺されたのかも教えてください。ハチ刺されの場合にはアナフィラキシーというショック症状がごくまれにおこることがありますが、通常おこるのは30分以内です。刺されてから1時間以上経っても大きな問題がないようなハチ刺されの場合はアナフィラキシーについては問題になることは少ないです。

  • 毛虫皮膚炎

    蚊の次に受診される方が多いのはチャドクガによる毛虫皮膚炎です。チャドクガはやっかいな毛虫で、一匹に50万本以上の目に見えないような細かい毒毛がついていて、この毒毛は洋服も通り抜けてしまいます。

    チャドクガによる皮膚炎の場合には毛虫を見た覚えがなくても、どこかで毛虫の毛に触れてしまって症状が出ることがあります。

治療について

  • ステロイド

    虫刺されは弱いお薬だと効果がないので、比較的しっかりした強さの炎症を抑えるぬり薬(ステロイド)が出ます。主に処方されるのは一番強いステロイドのデルモベート軟膏というお薬がでますが、刺された場所や症状の強さによってはデルモベート軟膏より弱いステロイド処方されることもあります。

    ぬり方は虫刺されの赤い所へポイントでぬってください。すり込む必要はありません。1日3回ぬってもいいですが、長くぬり続けるお薬ではないので顔の場合3、4日、長くても5日程度で、顔以外でも4、5日間を目安に、長くても1週間以内でぬり終わってください。それでも症状が続く場合はお薬の調整が必要なこともあるのでそのまま続けずに再度受診してください。

    かゆみが強い場合は抗アレルギー剤の飲むお薬が5日から1週間程度処方されることもあります。

  • アクリノール

    また、腫れが強い場合はアクリノールという液体をガーゼに浸して巻き上げる湿布を行った方が治りがよいこともあります。局所を冷やして巻き上げることで血流やリンパのめぐりを良くし、炎症が鎮まりやすくするためです。虫刺されから稀にバイ菌感染をおこすこともあるので、その場合には抗生剤の飲むお薬が処方されることがあります。

     

    虫刺されは通常1週間程度で良くなっているはずです。良くなっていない際にはとびひや皮下膿瘍(ひかのうよう)のようなバイ菌感染をおこしている場合もあるのでそのままにせず受診してください。

  • ハチに刺されたとき

    ハチに刺された後に刺された近くの関節を超えて大きく腫れている場合には、次回刺された時はさらに腫れてしまう可能性があります。特に職業柄ハチに刺されやすい方や住んでいる場所にハチが多いなど、何度もハチに刺される可能性がある方は注意が必要です。

    ハチに刺された後30分以内におこるアナフィラキシーには注意をしなくてはいけません。アナフィラキシーは刺された場所にとどまらず広い範囲で皮膚が赤くなり腫れてしまう状態です。ひどい場合には全身が真っ赤になり血圧が下がり、気道が腫れるため息苦しくなり命に関わります。ハチによるアナフィラキシーは毎年日本全国で10人以上の方が亡くなることもある怖いものです。

     

    ハチにさされて激しく腫れたことがある方は、次回以降刺された際にアナフィラキシーとなって受診するまでに命を落とすことがないようにアドレナリンの自己注射キットがあります。エピペンというこの自己注射キットは当院でも処方することが可能です。ハチに刺されて激しく腫れたことがある方は相談してみてください。

治療費について

  • 治療費の目安

    保険診療において一般的な3割負担の場合で算定しています。1割負担の方は1/3 2割負担の方は2/3としてください。

    受診の際には初診料(850円)や再診料(220円)が必要となり、場合によって必要となる項目として外来管理加算(160円)や処方箋料(200円)等があります。また、処方薬がある場合には院外薬局で調剤料など(400~600円程度)がかかります。

     

    その他に必要に応じて以下の項目がかかります。

  • その他の項目

    ・デルモベート軟膏5g 1本 43円

    ・タリオン錠 1週間分 216円

    ・アクリノール100ml 23円

     

    ・エピペン0.15mg(体重が15kg以上30kg未満の方) 2,394円

    ・エピペン0.3mg(体重が30kg以上の方) 3,268円

    ・エピペン処方に際して在宅自己注射指導管理料がかかります 1,950円

日常生活の注意点

  • ひっかかずに冷やす

    虫刺されを悪くしないためには、刺されたらすぐぬって冷やすことです。爪を立てたり、ひっかくと一時的には気持ちは良いですが治りが悪くなります。かゆみは温まると悪くなるので、シャワーなどで冷やすと良いかもしれません。

     

    お子さんがいじってしまう場合には市販の虫刺されシールを貼っても良いですが、シールでかえってかぶれることもあるので注意してください。お子さんはとびひに注意が必要です。ジクジク治りが悪い場合はぜひ受診してください。

  • 虫に刺されないようにする

    虫刺されはいかに虫に刺されないようにするかといことがとても大切です。刺されやすい場所に行くときには長そで、長ズボンを着用し、洋服の色は黒よりも白の方が刺されづらいかもしれません。

  • 虫除け

    虫除けは近年新しい商品が出て大きく変わりました。むかし使って効かなかったという方でも最近発売されている虫除けは使う価値があるかもしれません。市販の虫除けで効果が高い成分はディートとイカリジンです。ディートは数年前まで一番濃度が高いものは12%まででしたが、ここ数年で濃度30%の製品が発売されています。濃度30%のものはこれまでの虫除けよりもはるかに効果が良いものです。蚊やブユ、アブやマダニに効果を発揮します。

     

    ただディートはお子さんに使う場合の注意点があります。

    使用回数について

    ・6ヶ月未満の乳児には使用しないこと

    ・6ヶ月以上2歳未満は1日1回

    ・2歳以上12歳未満は1日1~3回

     

    乳児の場合は大人の手のひらで薄くのばし、顔(特に目と口)を避けてぬってください。 お子さんはスプレータイプなど使う時に吸い込まないように注意してください。同じ理由で子供同士での使用はしない方が良いです。ちなみに、米国小児学会は子供に対してディート濃度10%以下の虫除けを推奨しています。

     

    ディートを含まない虫除け成分で、近年新しく発売されたものにイカリジンがあります。イカリジンは0歳児の赤ちゃんにも使うことができます。濃度の高いディートの製品と違って虫除け特有のニオイが少なく、服の上からでも使えます。効果はディートと同等といわれています。現在5%濃度のものと15%濃度のものが発売されています。15%濃度のものは一度使うと8時間効果があるといわれています。

     

    <ディート30%の製品>

    サラテクトリッチリッチ30(アース製薬)、ムシペールα30(ムヒ)、プレシャワー30EX(KINCHO)

     

    <イカリジン15%の製品>

    プレシャワーPRO(KINCHO)

よくある質問

  • 虫刺されで強いステロイドが出ましたが、強いステロイドをぬっても心配ないのでしょうか?

    虫刺されは局所で強い炎症が短期間で生じるものです。何週間や何ヶ月も続くことはありません。ステロイドを使う際には皮膚の厚さや吸収の度合いによって強さを考える必要がありますが、短期間使う場合には余計な副作用をおこすことは極めて少ないです。虫刺されは短期間で良くなるものなので、副作用についてはあまり気にせず強いものでしっかり抑えることが必要となります。

  • 目の周りを刺されて、目が開かないくらい腫れてしまいました。これは大丈夫ですか?

    目の周りを刺されるとまぶたの部分が大きく腫れてしまうことがあります。ひどいとまぶたがふさがってしまうほどになりますが、目の機能がおかしくなってしまうということはまずありません。腫れが引けば元のように見えるようになります。目が大きく腫れてしまうと心配かと思いますが、ほとんどの場合は問題なく良くなるので安心してください。

    同じように腫れやすい場所として耳と口周りがあります。一時的には大きく腫れるかもしれませんが、それほど心配いりません。

  • 家族一緒にいたのにどうして私だけ刺されるのですか?

    まず蚊が刺しやすい人がいます。蚊は体温や二酸化炭素にひかれて寄ってきます。つまり、比較的体温が高めの赤ちゃんや、小さなお子さんは刺されやすくなります。また、運動後やアルコールを飲んだ後は刺されやすいです。刺されても腫れる人、腫れない人の違いもあります。実はみなさん同じように刺されていても、ほとんど腫れない人も中にはいるので(特にお年寄りの場合など)限られた人だけが刺されているように見えているのかもしれません。そして蚊は一匹が一回刺すわけではないので、一匹の蚊がある人にまとわりついて3ヵ所も4ヵ所も刺すことがあります。そうすると、ある人だけがたくさん刺されてしまっているということがおこるかもしれません。

  • 虫に刺されましたが、何の虫に刺されたか分かりますか?

    人によって腫れ方が違うので、刺し口や腫れ方からこの虫だと決めることはできないことも多くあります。ただ、虫によって刺す場所や刺し口の特徴はあります。一番多いのが蚊ですが、ここではそれ以外の虫の特徴をあげてみます。まず、ブユ(ブヨ、ブト)は刺し口の真ん中に小さな出血点があり、強い痒みと赤みが出ることが多いです。刺されやすい場所はひざ下です。アブは川遊びやキャンプで刺されることが多いです。刺された場所に痛みがあり、刺し口の真ん中から血が出ます。ヌカカは水辺などで腕や足の露出部にたくさんの小さな赤い虫刺されができます。ダニは洋服の中の赤いポツポツ、ノミはひざ下のポツポツで水ぶくれができるかもしれません。ダニやノミの虫刺されはペットを飼っている方に多く見られます。